雪の日対処はこうしよう

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▶ 雪の日の配達

新聞配達の仕事をする上で、どしゃ降り、雷、強風、台風などの悪天候の中を配るのは嫌なものです。

しかし、そうした悪天候でさえもまだマシだと思えるのが、雪の日です。

雪の日と言っても、もちろんちらほらと降る程度の雪だったらそれほど苦にはなりません。

問題は積雪のときです。

もともと降雪量の多い地域の販売店であれば、それなりの体制もできていると思います。

しかし、滅多に雪の降らない地域、特に東京などの都心部で積雪ともなれば、配達は困難を極めます。

そんな困難な一日となったのが、覚えてらっしゃる方も多いと思いますが、2014年2月の東京の豪雪の日でした。

その日は、朝刊配達時前からすでに雪が降り続き、数センチほど積もっていましたが、時間が経過するに従い積雪量も増えていき、最終的には膝上ぐらいの高さにまで積もりました。

もちろん、チェーンを巻いて出発したものの、自分の区域にたどり着くのがやっとで、配り始めて数分でバイクが前に進まないという状態になりました。

仕方ないので、比較的広い道を中心にちょっとづつ進み、止まっては新聞をもって歩いて配るということを繰り返しましたが、歩こうにも雪が膝上ぐらいまであるので、ちょっとの距離を進むのでも一苦労です。

そんな調子なので、朝7時、8時になってもまだ半分ちょっとしか配れないという状況で、結局、中断をはさみ完全に配達し終えたのは、多少雪が解け始めた夕刊時というありさまでした。

東京でこれほどまでの積雪は滅多にないことですが、最近の異常気象のせいでしょうか?その後も東京でも積雪が珍しくなくなってきています。

そこで、これから新聞配達のバイトを始める方のために、雪の日、特に積雪時の配達について、私なりのコツみたいなものを説明してみたいと思います。

▶ 積雪時の配達のコツ

まず、積雪のときは、いつも通り配ろうと思わないことです。

あせらないで、時間がかかることも覚悟しましょう。

また、チェーンは巻くことに越したことはありませんが、チェーンを巻いていても滑って転倒ということは配達中に何度かあります。

転倒を繰り返していては、その都度新聞を積み直すという無駄な手間がかかってしまいますので、できるだけ転倒させないよう、また何より、事故に注意して配るように心がけます。

実際に配っていくうちに自分なりのコツはつかめるかと思いますが、初めての方は以下のようなポイントに注意するといいかと思います。

いつもよりは新聞を少なめに積む

わずかな降雪時でも、また雪が降った翌日など路面が凍結していると、後輪ブレーキを少し掛けただけでも後輪が滑ってしまう場合があります。

また積雪していれば、少しでもバランスが崩れると後輪が横滑りします。

そんな時、いつも通り荷台に新聞を高く積んでいると、わずかな滑りでも重みですぐ転倒してしまいます。

新聞をいつもより少なめに積んでおくと、重心が下がって転倒も軽減できますし、多少滑っても足で踏ん張れます。

極力歩いて配る

積雪の時は、バイクもなかなか進みませんので、いつも通りバイクに乗って配ろうとするのは不可能です。

長距離移動する場合には仕方ありませんが、路地などでUターンなどしていれば転倒したり余計にもたつきます。

あくまで臨機応変にですが、順路を考えつつ一番効率のいい場所にバイクを止めて、そこを起点に新聞をもって歩いて配ったほうが早いという場合もあります。

できるだけ順路は変えない

上記のように歩いて配ると、どうしても順路を変えざるを得なくなりますが、あまりにも順路を変えてしまうと、どこに配ったのか分からなくなり効率が悪くなってしまいますし、不着の原因にもなってしまいます。

もちろん、悪天候の中、配るのがやっとという状況ですので、ある程度の不着もやむを得ない面もありますが、できるだけ、順路通りに配るように心がけましょう。

エンジンブレーキを使う

ブレーキを使うと当然滑りやすくなります。

特に後輪のフットブレーキを多用すると、それだけ転倒のリスクも多くなります。

できるだけエンジンブレーキを主体にし、ブレーキを使う際もゆっくりと使うようにしましょう。

後ろに重心を置く

積雪の時はバイクが思うように進まず、どうしてもあせってしまい、体が前のめりになり、アクセルを全開にふかして力ずくで前に進もうとしてしまいます。

しかし、バイクの前に荷重がかかることにより後輪が空回りし、雪を掘って後輪が沈み込むか、または後輪が左右に振られて転倒するなどますます前に進むことができなくなってしまいます。

なので、積雪の時は意識的に体の重心を中心もしくは後方に置くようにすると、割と進むことができます。

また、後輪が雪に沈み込んだ場合、闇雲にアクセルを吹かすことを繰り返すと、路面との摩擦でチェーンが切れたりしますので、雪にはまり込んだなと思ったらあせらずに、徐々にアクセルを回して抜け出るか、バイクから降りて後輪をくぼみから出してから進むようにするとうまくいく場合もあります。

ただし、荷台に積んでいる新聞の量が少なくなってくるとどうしても後輪が軽くなり、どうやっても空回り、もしくは左右に振られてコントロールできなくなってきます。

その場合は止めて歩いて配るか、車のドリフトの要領で横滑りさせながらでも進むしかなくなってきます。

車の轍を通る

積もりたての新雪を通るよりも、すでに車が通って踏み固められた轍を通る方が進みやすいのは言うまでもありません。

大通りなどでは、極力轍を通る事を心がけましょう。


以上、雪に慣れている地域の販売店に勤める方の場合は不要だったかもしれませんが、あまり雪の降らない地域の販売店でこれから新聞配達のバイトを始める方は、以上の点に注意して配るといいかもしれません。